Kabanagu

ほぼゆめ

Kabanagu 2nd Album ほぼゆめ

  1. しくみ

  2. いつもより

  3. ばね

  4. 騒ぐ日

  5. 着いたら

  6. 生存

  7. それでは

  8. 熱気

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interview:

2ndアルバム『ほぼゆめ』制作の舞台裏(Sound­main.net)

Kabanaguと出会ったのは3年前の野外ライブイベントでした。何の会話をしたのかは全く覚えてないけれど、酒を飲みすぎて完全に終わった僕に「大丈夫ですか?」と優しく声をかけてくれた事だけは覚えています。
そんな彼の優しさが詰まったアルバムです。

…と言いたいところですが、音楽については突然インターネット的なボケをしたり、めちゃくちゃな事をしてくるので油断はできません。素敵なアートワークに騙されないように気をつけましょう。

お互い、いつまでもインターネットしようね。

マンスーン

デジタルシングルでの楽曲リリースが主流の今、この「ほぼゆめ」という作品をアルバムというフォーマットで作り上げたことに、作品作りに対する態度への共感、そしてミュージシャンとして生きる道を選んだ者の覚悟を感じる。こういった作品が、生半可な気持ちでは到底完成させられるものではないことは、一度何かを作ったことがある人間であれば、想像に容易いだろう。歌や音色の親しみやすさに反して、妙に気が引き締まるのは、そういった作り手の姿勢が伝わってくるからかもしれない。勇気づけられる。

柴田(パソコン音楽クラブ)

以前に突然送られて来たDemoが、作品を通して聴くとグッときました。

Kabanaguくんの楽曲って、周りのお客さん全裸で自分はタキシード着てジェットコースター乗ってるみたいな気分になりますね。
そのイメージで曲作ってるってことで合ってるよね?

今家にいて曲を拝聴しながらこのコメントを書いているのですが、とても情景が広がって、いろいろな想いが溢れてしまう。 今ここにいてはならん気がしてくるので、明日アフリカでどん兵衛食べてこようと思います。

だいじろー (JYOCHO / Daijiro Nakagawa)

青だと思って聴いたら、中も青だったので嬉しかったです。
見たときに強い意志やぼんやりとした悲しみを感じても、聞いたら全部優しかったです。だから青かったのかもしれないです。
すごく耳に馴染むのに、未経験で、気づいたときにはかなり気持ちをコントロールされていたのでウザかったです。

エアコンぶんぶんお姉さん / タナカ電機 保坂

ほぼゆめってか、寝過ぎた。外で遊ぶ子供の声で起きる午後3時。演繹を掻い潜る音と真っ直ぐな歌声で、日常にぼんやり張り付くような薄い膜がつくられる。

tomad (Maltine Records)

いつも悲しい世界、その中で、自分が今ここにいることを、心の底から喜べる瞬間は多くない。だからわたしたちは、あえて冷水でシャワーを浴びたり、外でもイヤフォンを付けたり、酔って自撮りをアップしたり。嬉しいことがいっぱい……

11分しかない前作の、最後の曲、グチャグチャのボーカルで18回「いてくれればいいだけ」と歌い続けるしかなかった、ひどくストイックで過剰な地点。そこまでしなければ他者へ語りかけられなかった人物が、『ほぼゆめ』では、勇気をもってよりリアルな〈歌〉を起動している。

同じむなしさを抱きしめていたいよ
——「しくみ」

自分の身体が、どこに、どのような形で存在しているのか、自分で正しく認識するのはとても難しい。だからわたしたちは、音楽を聴いたり、キスしたり、歌ったり。悲しいことがいっぱい……

痛みがわたしたちの身体をぎりぎりまで引き絞るとき、悲しみと喜びは反転し、否定と肯定が拮抗して、〈歌〉は歌われる。世界にむかってわたしたちが立ち、痛みが声になるとき、わたしたちの身体は密室で、わたしたちの身体はステージ。

ねえ なんて言おう
あなたには
——「着いたら」

ベテランち/青松輝

素直なメロディと素直とはいえないリズムで構成されたエディケーショナルなポップス音楽だと感じます。子供が拍子を無視して作ったやたら覚えやすいオリジナルソング♪のような出来栄えの秘訣は多分、執念深いアレンジでしょうか。好きな歌詞は「威嚇のような日々を」です。メタい気がします。

yanagamiyuki

顔を知らないけどなんとなく好きだなと思う人に、どうやって自分の大事なものを見せよう、と、悩む時があります。
一緒に見ることは出来ないから、せめてそれが、その人が過ごす時間の中に不意に現れたら良い。だからきっとKabanaguさんは、それを音楽にしたんだろうな、と思いました。
素晴らしいアルバムを世に出すお手伝いができてうれしかったです。リリース、おめでとうございます。

竹久直樹

こんなに素直でいたくなる、と歌っていたけれど、もうとっくに優しくて素直なアルバムですね。
一曲目のド直球ただの名曲を聴いて、あまりの真っ直ぐさに一発KOされてしまった。
このアルバムはきっと、Kabanagu君が自分の全てを詰め込んで曝け出したパーソナルな作品だろうなと一曲目で分かった。
自分のことを描くというのは凄くタフな作業だから、疲弊したかもしれませんが、それをしっかりやり遂げた覚悟と根性、かっこいいと思います。
こういう濃度の高い作品は、イージーリスニング的に聞くことはできず、リスナーにもある程度聴く覚悟が求められるものだと思うけれど、そういう作品でしか乗り越えられない日って多いですよね。
私にもいつか、ほぼゆめ聴いて大泣きする帰り道があると思います。事前に言っておきます、ありがとう!

ラブリーサマーちゃん

心地よい横槍、端正な唐突、本人にとってのど真ん中を突き詰めた結果突き抜けてしまった、既知の裏側の音楽がここにある。聴いても聴いても捉えきれない、まさに、ほぼゆめ。

フロクロ

「いつもより」一体何なんだろう…と思いながら聞いていたら、「考える」と歌われたことにとてもびっくりした。ハードなサウンドデザインが持ち味だった彼がこうした歌のアルバムを作り上げたこともそうですが、この先もどう考えて変わっていくのか楽しみになった1枚です。

tofubeats

自分の生活圏内。繰り返される日々に溢れていってしまう当たり前の風景、小さな感覚を、僕はこの作品によって忘れないでいられる。幻想的かつ、実直な詞とKabanaguさんの歌声が、この胸に、生活にしっくりと溶け込んでくる。

ひとつ、僕はこの作品を"間"の音楽に感じる。間が生きている。故、ひとつひとつのサウンドや言葉が形をもってなめらかに、時に鋭利に際立ってくるような。

あらゆるジャンルや文脈を通り抜け、これほどに新鮮で、かつ日々の生活と在ってくれるこの音楽は、僕にとってとても稀有な存在だ。

 サウンドは時に鋭利で、展開は狂気的に感じる部分も多い。音楽ファンとして(また自分の性格的にも)、そこにまた胸が熱くなる。
 
"正気じゃない、実直な音楽。"

未だ掴みきれないこの作品に対するファーストインプレッションはこれだった。今もそう感じている。苦悩の絶えぬ日々で、薄暗くとも美しいと思える景色。

いつも柔らかくクリアに、そしてどこか幻想的に、この作品は待ってくれている。

崎山蒼志

ほぼゆめ

Kabanagu

1998年生まれ、神奈川県横須賀市出身のシンガーソングライター/トラックメイカー。

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info@kabanagu.com